ミニハンド

手も足もくっついて、離れて本を読んだり目でみたり、足を組み変えてプリンを冷やす。朝から大きな音を立ててみかんを埋め立てる。時計とかクルマとか初めて連れて行くのはたいそう不便であろうとかなんとか。引っ掛かりのないシリンダーに詰め物、詰め物、綿菓子を焦がす。あるいは溶かす。黄緑の触手がしっかりと伸びる。空に近づきながらも離れていって、茶色く枯れてしまう。回転することによる振動。機微。天井にぶら下がる作り物の星の飾りつけ。丘の向こう側、遠足の子供らが乗り越えていってその先は海か砂漠。風に目をつぶり、本を右手にしっかり持ち。足の指に力を入れて空気を少し、確実に飲み込む。藁の中で汗をかく人が風車に上る。天気の事が頭から離れないのか。白い壁に沿って歩く。ずれないように。虫は食べないでおこう。木に似てるから。