スペースケンカ番長 〜前回までのあらすじ〜次回予告〜

漢の時代より、血で血を洗う抗争を続けてきた、アコースティック(A)/ジャズ(J)/ソフトロック(S)連合「A・J・S(通称・青龍連)」と、「二次元こそが俺んたちの4REAL!」と公言してはばからない「ハンサム団」。そして"東大阪の青い記憶"こと「ミニハンド」。

太陽黒点の増大により、この三つ巴のパワーバランスは大きく変貌を遂げようとしていたことはなく、今日もまたそれぞれの音楽=4REAL=萌えの奥義を極めんとすべく、「はにゃーん☆」言うてたその時、山は動いた。DJ TMSSの"S(現・オレンジレコーズ社長)"だ!

女の娘「だめっ!!」

全員「えっ!?」

"S"「どうしたの、○○○?」

○○○「だってだって…ジュ○○君が悪い人たちの仲間になっちゃうのかなって」

俺のコートのそでを引っ張りながらうつむく○○○。

"S"「…まったく」

"S"「ホントにお前はバカだな」

○○○「・・・バカじゃないよ」

"S"「バカだ」

○○○「バカじゃないもん」

"S"「バカだ」

○○○「う゛〜、ひどいよ○○ンジ君」

いまにも泣きそうな顔の○○○。そしていま改めて気付く。俺はたぶん○○○のことが好きなんだと思う。

"S"「帰るぞ」

○○○「えっ?」

"S"「ホラ」


つないだ手。街の灯り。白い息。わたしは、なんだかうれしい気持ちでいっぱいで、とてもどきどきしてしまった。その気持ちがなんなのか気付くこともないまま、もう触れ合うこともないのかもしれない――それでも、わたしは――ほんの短い一瞬の季節(とき)でも、確かにわたしたち、こころは触れ合っていて。それは、とてもとても幸せな記憶だと思うのです。

   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆

そして5人(オオクマ、チビノヴァ、ボビー・ギレスピー・ヘアスタイル、ミニハンド、ラヴレター・フロム・カナダ〜敬称略・五十音順)が残った――ひとつの戦いの終焉は、新たなる悲劇の幕開けに過ぎない――破壊のあとに住み着いた欲望と暴力。ここはソドム、"Bar KaroKaro"――「ポジティヴパンクス・ノット・デッド!」。ヴェルヴェット・ムーン"Chou Chou"を巻き込み過熱するB-T論争(かける曲の奪い合い)。次回のスペースケンカ番長(以下 S・K・B)も、重低音がバクチクする!!!


(文章の20〜30%を"カラフル・ピュア・ガール"2002年2月号より、10%ほどを"スカイ<依澄れい>"よりサンプリングさせて頂きました)