Laura Maes / Title Unknown

残念ながら、星の海にも魔法は存在しなかった。けれどそこでは、エーテルの風が吹いていた。だから少女は、魂の帆をかけた。遠く、もっと遠くへ漂うため。誰かを想う強さのぶんだけ、遠く。


見知らぬ太陽のコロナ。オーロラのように柔らかく、アスピリンの結晶のように鋭く煌めく光。イヌイットたちにも見つけられない、永久凍土の下にある洞窟で、たしかにそのイメージが映し出されるのを見た。


『I wanna just like a melody / just like a simple sound / like in harmony(Lily Chou-Chou / グライド)』