坂本龍一/『Beauty』
発売日をみると、93年2月24日とあります。当時はワールドミュージックが流行っていた頃だったような気がします。でもってこのアルバムもワールドミュージックです。沖縄音楽とかが取り入れられて、なにやら陽気なアルバムという印象があったのですが、聞きなおしてみると「ローズ」とか「ジャバラム」といった教授らしい耽美な曲もはいっていて、バランスがよいなとか思ったわけですが、それでもワールドミュージックを取り入れている分ちょっと異色かという印象があります。近所の大型古書店で、全然、坂本龍一なんて聴いた事がなさそうな感じのお客がこのアルバムと『1996』というアルバムのどちらを買うか迷って、このアルバムを買っていきました。入門としてはちょっと異色なので『1996』の方がイイかなと思ったのですが、お節介なので当然ほっときましたが。(『1996』は今までの教授の代表的な曲をピアノ、チェロ、ヴァイオリンの三人で演奏するライヴ盤)全体を通して、なぜか「水」を思い起こさせます。それも冷たい水ではなく常温の水。浄水されたものではないが、飲みたくなる。「生命の源」なんて大層なものではないんだけど。あと、ワールドミュージックだけあって、アスファルトではなくって土のある風景が思い浮かびます。
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